よくわからないこと
土日で水窪に行ってきた。正直なところ、理由はよくわからない。ただ、行かないで後悔するよりも、行ってみて後悔した方が良いと思った事くらいである。
水窪に行った理由は、以下の通り。
- 謎のドライアイスを宣伝し始めた人に理由を聞きたいから
- 「町おこし」をキーワードに大手電機メーカーを辞めて田舎に行った人とじっくりと話したいから
- そんな人たちに会いに大分や大阪や東京から人が集まるから
要するに、そこには”何か吸引力”みたいなものがあって、実はくだらない内容なのかもしれないけど、楽しい事があって、学ぶ事がある。そして、よくわからないモノに引かれてくる人たちの中でも、水窪という場所まで物理的に移動してくる人*1が集まれば、自ずと様々なアイデアが湧いてくる。物理的な距離を超えるためにネットワークという論理的なツールがあるのだけど、そんな中で繋がり合った人たちが、同じ県内の人でも知らない土地*2まで、物理的な距離を超え、重い腰を上げてやってくるのは面白いものでした。
個人的には過疎地の町おこしは、いつか何かをしたいテーマであるので、水窪に移住した頭の良いシェフの動向を遠くから見守るとともに、たまには茶化しに行こうかと思います。
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制約がある中で説明するという事
表現の技術―グッとくる映像にはルールがある
**1.はじめに
最近、景気の悪化と競争激化が複合し、低額入札が多くなっている。技術的に可能である企業が受注できれば良いのだが、安かろう悪かろう…という事もあり、業務が頓挫する事もある。経済産業省管轄で発生していた1円入札ではないが、運転資金をプールするために低額入札を繰り返す、悪い状態に陥りつつある。
そのような状況下、「プロポーザル方式」と呼ばれる技術提案方式(プレゼンテーション主体の競争入札)が導入されつつあるが、やはり短時間で理解してもらうのは難しいものである。また、この業界*1は、真面目で昔気質が人も多く、なかなか大それた事も出来ないのが現状なのだが、そのような中でも表現する方法を変えていきたいと考え、参考がてら本書を読んだ次第である。
**2.広告業界との比較
表現する本を探すのであれば、書店に行けば多くの書籍が出版されている。この中で、広告業界*2の本書を選択したのは以下の理由に因る。
① 時間的制約がある
② 視聴者が必ずしも見聞きしたい訳ではない
③ 視聴者の見識がない製品・サービスを説明する
要するに、限られた時間の中で、興味を引きつけ、最大限の説明を行う事が目的となる事が広告業界と通じていると考えたからである。
**3.表現に必要な事
前項に示した理由を言い換えると、自身が必要とする目的は以下の通りとなる。
「短い時間で(①)、惹き付けるコンテンツを作り(②)、売りたい製品・サービスを語る(③)」
**4.注意すべき事項
本書に書かれていた事だが、時間的制約がある中で物語を作ると、必ず飽きられてしまう。また、多くの事を盛り込みすぎると頭に入らない。トヨタの「Just In Time」ではないが、必要な情報を必要な時に必要な分だけ提供すれば70点はとれる。満点をy奥原ない事…、そこが大事なのだと感じた。
驚いたのは映画を分割して組み立て直す章の内容である。どのような映画も大きな筋立ては共通しているという。そして、その理論を使うとストーリーを加工しやすく、目的に応じた内容に簡単に書き直す事が出来る。
**5.まとめ
相手に理解してもらうという点において、面接や論文試験と攻略方法が似ているのかもしれない。確実に点を稼いでいくのだが、その中で惹き付ける要素を盛り込んでおく事が大事なのだろう。スティーブ・ジョブスはプレゼンする中で要点を絞り込む事が重要であると語っていたが、WWDCの様な信望者が多い場所であっても重要なのであれば、多くの場合は必須に近い要素なのだと感じた。
1日で読み終える程度のボリュームなのであるが、著名なCMを例に挙げ、絵コンテも多く掲載されているため、分かりやすく面白い本であった。
温故知新
最近に読んだ本
- 作者: 三浦佑之
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- 作者: 三浦佑之
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- 作者: 三浦佑之
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政治的な左右の思想はない。ただ単純に日本人のルーツを知るべき時期だと感じたので、まずは古事記から読んでみようと思った。古事記に関連する書籍も多く存在するが、本書を選んだのは読みやすいから。とにかく名前が覚えられないので、語部調の本書を選択しただけである。
本書の中身は、古事記を現代口語訳しているだけなので、特に説明する事ではない。ただ、これらのルーツを知っている人と知らない人の間には大きな溝が存在すると思う。高千穂にある天岩戸神社や、鳥取にある白兎海岸に興味を示さずに、海外の歴史的な遺跡を見学に行くのも腑に落ちない。孫子の言葉にある「不知彼、不知己、毎戦必敗。(相手も自己も知らなければ、必ず負ける)」という言葉の通り、まず自身の国を知り、他の国を知る事が大事な事であり、それらを知る事によって、現状を見直し、先の展望を図れるのではないだろうか。
これらと関連して、天皇陵関連の本を読んだ。
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- 作者: 関 裕二
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- 作者: 外池昇
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これらの本を併せて読むと、日本の社会科教育に問題があるように感じる。僕は、小学生の時に担任から60代までの天皇を覚えさせられた*1。正しかったのかは個々人の判断に因るのだけれど、少なくとも同窓会を行ったときは、やってくれて良かったという意見しかなかった。これは、小学校の社会科という授業の中で、政治的、思想的観念を抜きにした学術的な歴史を教わったからだと思う*2。今でも、海外の遺跡発掘で著名な日本人が居るけれど、国内の発掘は巻向遺跡以降目立ったものがない。国民の関心が低いのか、はたまたマスメディアが取り上げないだけなのか、考えられる原因は多々あるのだけど、もう少し関心を持っても良いと思う。
もしかすると、日本人の悪いところや良いところも見えてくるのではないだろうか?
食事会
梅田望夫氏(id:umedamochio)の御好意に甘え、シュンポシオンで出会った方々と食事をしてきた。このような機会を得られただけでも、もの凄く幸せな事だと思うし、様々な業界で動いている方の生の経験を聞ける事は、自身の方向性を再確認できる良い機会でもある。
細かな話はプライベート的なものもあるので、個々人に会って聞いてほしいと思うのだが、何時会っても水を探し続けるような姿勢を持っている面々は、とても刺激的で話をすると心地よい。最近は、インプット中心の生活をして、FBなどのSNSに垂れ流していたのだけど、少し文章をまとめる事を始めてみようと思う。
それと、勉強したい気持ちが強くなってきた。もう少し年を経てからでも良いのだけど、自分の基盤となる軸を再構築する必要を感じた。
梅田さん、瀬川さん、中山さん、ありがとうございました。
あれから1週間、梅田さんの「人の話を聞き、客観的なスタンスで話をする」というコンサルタントのあるべき姿を、「自分が出来るのか?」、そして「自分らしいのか?」と自問自答を繰り返しています。このような機会をいただけた事、本当に感謝しています。
Black Power
Black Power(http://www.curiouscope.jp/BLACKPOWER/)
人種差別に対するドキュメンタリー。
1970年前後の話。皆無に等しいと信じているが、差別は至る所に転がっている。人種差別であり、部落差別であり、そしてクラスや地域におけるイジメまで…。様々な人がいて、様々な考え方を認めることが、最も大事なこと。それを認めてもらうための活動をドキュメンタリーとしてまとめている。
コメンテーターとして参加している面々は、TheLastPoetsのメンバーやエリカ・バドゥ、TheRootsなど、ブラックミュージックを引っ張る面々である。彼らの音楽は良く聴いているが、このような政治的なコメントを初めて聞き、彼らの音楽をより理解できた気がする。
上記のトレーラーにも出てくるが、映画の冒頭にTheLastPoetsが語る一言
黒人が正気を保っている限り、この国は将来的にも安泰だ。問題があればダンスで表現するさ。
これがすごく印象的だった(中身はもっとインパクトあるけど…)。
武器・暴力・差別のない世界が来ますように…Peace。
不思議な空間(登美子)
仕事で大阪に行った帰り、お好み焼きを食べて帰ろう…と思った。梅田や難波まで繰り出すと泊りになってしまうので、新大阪近辺で店を探し、「登美子」という店に行ってみた。
店内に入ってみると、時間が早かったせいかカウンターの隅に女性1人がいるだけで、お店の人が見当たらない…。誰も居ないのだろうか…?と店内を見回すと、カウンターの方が「居ますよ…」と丁寧に教えてくれた。暫くすると、奥から出てきた店主*1が出てきてくれ、座る場所を教えてくれた*2。
席について待っていたものの、店主は常連らしきカウンター席の女性と会話し、彼女のオーダーに応じて準備していく。「おいおい…、こっちのも頼むよ…」と待っていると、女性客の分が落ち着くと同時に声をかけてくれ、こっちの注文と合わせて様々な話をしてくれる。店主は笑顔で「ネットでは無愛想だと書かれているから、後で見てみてね」と言っていたのだが、個人的には水商売をしてたら通ってしまうくらい楽しい話題を提供してくれる人だと感じた*3。
味は美味しく、独創的なお好み焼きもあり、会話も楽しめる…、常連だらけになっているのだろうけど「登美子」はそういうお店でした。また行きたいと思います。
- 左が「いかねぎ焼」、右が「ホルモンねぎ焼」
- ひっくり返して…
- いかねぎ焼は、ねぎ焼と同じようにしょう油ベースで…
- ホルモンねぎ焼は、専用のたれをかけてくれた…