ハゲタカ

ハゲタカ(上) (講談社文庫)

ハゲタカ(上) (講談社文庫)

ハゲタカ(下) (講談社文庫)

ハゲタカ(下) (講談社文庫)

仕事の合間を縫って読み続けたハゲタカを、やっと読み終えた。続きを読みたい欲求と格闘しながら、仕事優先にしてたので、1ヶ月以上かかった気がする(笑。
本書はNHKでドラマ化され、昨年だったかに映画化もされた物語。個人的な復讐劇ではあるものの、日本を再生しようと言う主人公鷲津の心意気に感極まるものがある。そもそも生きている実感を得るために、ギリギリの線まで行きたいと思う僕にとっては、ファンド系の仕事がとても魅力的に見えてしまった。ギリギリの駆け引き、1プロジェクトに対する連帯感を含め、僕が望んでいる仕事環境がそこにはあった。現状に不満がある訳ではないが、心の何処かで自分の場所じゃないな…という「隣の芝生が青く見えてしまう現象」が、僕の心を掻き乱した物語だった。

主人公の鷲津のように強くありたいと思う反面、鷲津のような人に付いて仕事をしてみたいと思う。僕は経済的なことはよく知らないし、基本的にモノ作りが原点だと考えている職人気質な人なので、ファンドのような職場には似合わない。でも、それを差し置いても、国や自治体の考え方に疑問を感じている人が多い中で、護送船団方式を貫こうとする点はちょいといただけない。今のままでは心意気あるものが全て外資に逃げてしまう懸念もある。団塊の世代を疎ましく思っている訳ではないが、政治家を含め後任者に任せて勇退する方が格好良いと思う。引き際が大事なのだろう*1

何を持って正義とし、何を持って悪とするか?
この辺は定量的に判断できない箇所ではあるが、少なくとも自身の義を貫こうとする鷲津に憧れを抱いたのは確かである。僕には日本を再生させたり、買い取る程の気負いは無いが、少なくとも今の負の遺産は減らして行きたいと思う。それが、僕の義なのかもしれない。

*1:自分は諦めが悪いので、この辺は人に言えた義理ではないのだが…。